靴ずれ専用の保護パッドやテープは、登山時の辛い靴ずれを効果的に防止してくれます。
今回は、靴ずれ専用に販売されている、「バンドエイド マメ・靴ずれブロック」「スリーエム ネクスケア靴ずれ保護パッド」「スリーエム ネクスケア靴ずれ保護テープ」の3商品について、実験を行いました。
バンドエイド マメ・靴ずれブロック
ジョンソンエンドジョンソンから、「バンドエイド マメ・靴ずれブロック」という、靴ずれ専用保護パッドが販売されています。
この商品は、クッション性のある、ハイドロコロイドという素材で出来ており、表面はつるつるとした質感です。
全体的に厚みがあり、外周付近はやや薄くなっています。
レギュラーサイズの大きさは、縦41mm×横68mmで、かかとの靴ずれをカバーするには丁度良い大きさになっています。
粘着力は強く、耐久性があり、丸一日中、山中を歩き続けたとしても、靴の中に水が大量浸水でもしない限り、剥がれてしまうようなことはほぼなく、信頼性の高い商品です。
サイズは、かかと用のレギュラーサイズのほか、小指の靴ずれなどに適したスモールサイズがあります。(マメ・靴ずれブロックについて詳しくは「登山の靴ずれ対策!~かかとの靴ずれ最強アイテム 」「登山の靴ずれ対策~小指の靴ずれにはこれだ!」を読んでみて下さい。)

バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ。

全体に厚みがあり、外周付近はやや薄い。
アマゾン バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ5枚
楽天 バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ5枚
Yahoo バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ5枚
アマゾン バンドエイド マメ靴ずれブロック スモール5枚
楽天 バンドエイド マメ靴ずれブロック スモール5枚
Yahoo バンドエイド マメ靴ずれブロック スモール5枚
筆者がこの商品に出会ったのは、平成13年(2001年)頃なのですが(当時の商品名は「コンピード」)、その当時、靴ずれが酷かったのですが、この商品を使用するようになってからは、靴ずれは一切なくなり、現在も使用し続けています。
※「マメ・靴ずれブロック」は、当初、「コンピード(デンマーク製)」(現在も海外で販売されている)という名称で販売されていましたが、その後、買収により、コンピードブランドは、ジョンソンエンドジョンソンの「バンドエイド マメ・靴ずれブロック(デンマーク製)」として販売されるようになりました。
現在、コンピードブランドは、ジョンソンエンドジョンソンから他社に移ったため、コンピードのロゴマークはなくなり「バンドエイド マメ靴・ずれブロック(ハンガリー製)」として引き続き販売されていますが、粘着力や耐久性に変わりはありません。
スリーエム ネクスケア靴ずれ保護パッド
スリーエムから、「ネクスケア 靴ずれ保護パッド」という、靴ずれ専用保護パッドが販売されています。
この商品も、マメ靴ずれブロックと同じく、ハイドロコロイドという素材で出来ており、中央部分は厚みがあり、外周は薄い膜のような素材で出来ています。
かかと用は逆三角形の形状をしており、大きさは、縦45mm×横70mmで、かかとの靴ずれをカバーしやすい大きさになっています。
耐久性については、実験で試してみることにします。
ラインナップについては、かかと用と、つま先用の二種類が販売されています。

ネクスケア靴ずれ保護パッドかかと用。

中央部は厚みがあり外周は薄い膜状。周囲の白い紙は、患部に貼り付けた後に剥がす。
楽天 3M ネクスケア 靴ずれ保護パッドかかと用4枚
Yahoo 3M ネクスケア 靴ずれ保護パッドかかと用4枚
アマゾン 3M ネクスケア 靴ずれ保護パッドつま先用5枚
楽天 3M ネクスケア 靴ずれ保護パッドつま先用5枚
Yahoo 3M ネクスケア 靴ずれ保護パッドつま先用5枚
スリーエム ネクスケア靴ずれ保護テープ
同じくスリーエムから、「ネクスケア 靴ずれ保護テープ」という、靴ずれ専用保護テープが販売されています。
この商品は、ハイドロコロイドではなく、半透明のテープで、ガーゼや包帯を止めるボアテープを丈夫にしたような素材です。
サイズは25mm×4.5mで、好きな長さにカットして使用(手でカットすることも可能です)することができますので、コスパの良い商品です。
こちらも、耐久性については、実験で試してみることにします。

ネクスケア靴ずれ保護テープ。

丈夫なボアテープのような素材。
アマゾン スリーエム3M ネクスケア 靴ずれ保護テープ4.5M
楽天 スリーエム3M ネクスケア 靴ずれ保護テープ4.5M
Yahoo スリーエム3M ネクスケア 靴ずれ保護テープ4.5M
実際の登山で効果を比較!
靴ずれ防止用品には、耐久性の高いものや低いものなどがありますが、耐久性を確認するためには、実際の登山に使用してみるのが一番良いと思います。
今回は、「バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ」と「ネクスケア靴ずれ保護パッド かかと用」「ネクスケア靴ずれテープ」の3商品について、実験を行います。

左から、マメ・靴ずれブロックレギュラーサイズ、ネクスケア靴ずれ保護パッドかかと用、ネクスケア靴ずれ保護テープ。
実験方法は、筆者が実験台となり(筆者の場合、何も処置せずに登山を行うと、両かかとに靴ずれを起こす)、各商品をかかとに貼り付けて登山を行うこととし、
1日目 「マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ」と「ネクスケア靴ずれ保護パッド かかと用」の比較実験
2日目 「マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ」と「ネクスケア靴ずれテープ」 の比較実験
をそれぞれ行うことにします。
※なお、貼り付ける際は、皮膚が汗ばんでいたりすると、粘着力が高い商品でもすぐに剥がれてしまいますので、皮膚が十分乾燥した状態で貼り付けるようにします。
「マメ・靴ずれブロック」対「ネクスケア靴ずれ保護パッド」
1日目は、「マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ」と「ネクスケア靴ずれ保護パッド かかと用」の比較実験を行いました。

マメ・靴ずれブロックレギュラーサイズ(上)、ネクスケア靴ずれ保護パッドかかと用(下)。
出発前に、左足のかかとに「マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ」、右足のかかとに「ネクスケア靴ずれ保護パッド かかと用」を各一枚ずつ貼り付け、その上から薄手の靴下1枚と、中厚手の靴下1枚を履くことにします。

登山前。マメ・靴ずれブロックレギュラーサイズを左のかかとに貼り付けた状況。

登山前。ネクスケア靴ずれ保護パッドかかと用を右のかかとに貼り付けた状況。
実験で歩く山の累積標高差は約560m、この日の歩行時間は合計2時間47分、天気は曇り、登山口の気温は11℃でした。

1回目の靴ずれ実験中。
実験開始から30分経った頃に、右足(ネクスケア側)のかかとに違和感を感じ始め、1時間後には、ネクスケア靴ずれ保護パッドが、完全にずれているような感覚に変わりました。
左足(マメ・靴ずれブロック側)のかかとについては、実験開始時から下山まで、一度も違和感を感じることはありませんでした。
下の画像は、下山直後のかかとの状況です。

下山後の左足かかとの状況。マメ・靴ずれブロックは完全に貼り付いている。

下山後の右足かかとの状況。ネクスケア靴ずれ保護パッドが下方にずれてしまっている。

両足かかとから剥がした、マメ・靴ずれブロック(上)とネクスケア靴ずれ保護パッド(下)。靴ずれ保護パッドの方は原型を留めていない。
マメ・靴ずれブロックについては、下山後も良好に貼り付いており、剥がれそうな気配は一切ありませんでした。
靴ずれ保護パッドについては、登山開始後30分~1時間程度で剥がれ始めたと思われます。
下山後に確認したところ、靴ずれ保護パッドは1/3程度は貼り付いており、靴ずれの発生には至っていませんでしたが、これ以上歩行時間が長くなると、靴ずれが発生する可能性が高いと思われました。
「マメ・靴ずれブロック」対「ネクスケア靴ずれ保護テープ」
2日目は「マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ」と「ネクスケア靴ずれ保護テープ」の比較実験を行いました。

マメ・靴ずれブロックレギュラーサイズ(上)、ネクスケア靴ずれ保護テープ(下)。
出発前に、左足のかかとに「マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ」、右足のかかとに「ネクスケア靴ずれテープ」を各一枚ずつ貼り付け、1回目の時と同じく、その上から薄手の靴下1枚と、中厚手の靴下1枚を履くことにします。
なお、ネクスケア靴ずれ保護テープについては、幅が25mmであり、かかとの靴ずれをカバーするにはやや小さいと思いましたので(縦方向の大きさは、マメ靴ずれブロック41mm、靴ずれ保護パッドかかと用45mm)、今回は、靴ずれ保護テープを2枚にして貼り付けることにしました。
また、靴ずれ保護テープは、角の部分の粘着が弱くなることが予想されますので、今回はテープの角が円くなるよう、四隅をハサミでカットしました。

登山前。マメ・靴ずれブロックレギュラーサイズを左のかかとに貼り付けた状況。

登山前。ネクスケア靴ずれ保護テープを右のかかとに貼り付けた状況。上下に2枚貼り付け、剥がれ防止のため、四隅は曲線になるようハサミでカットした。
実験で歩く山は、1回目と同じ山で累積標高差は約560m、この日の歩行時間は合計2時間49分、天気は晴れ、登山口の気温は14℃でした。

2回目の靴ずれ実験中。
実験開始から30分経った頃に、右足(ネクスケア側)のかかとに僅かな違和感を感じましたが、その後違和感が増すことはありませんでした。
左足(マメ・靴ずれブロック側)のかかとについては、実験開始時から下山まで、一度も違和感を感じることはありませんでした。
下の画像は、下山直後のかかとの状況です。

下山後の左足かかとの状況。マメ・靴ずれブロックは完全に貼り付いている。

下山後の右足かかとの状況。ネクスケア靴ずれ保護テープはほぼ剥がれずに貼り付いているが、左下角(矢印)の部分が剥がれかけている。

両足かかとから剥がした、マメ・靴ずれブロック(上)とネクスケア靴ずれ保護テープ(下)。
マメ・靴ずれブロックについては、下山後も良好に貼り付いており、剥がれそうな気配は一切ありませんでした。
靴ずれ保護テープについては、登山開始後30分程度で若干の違和感があったものの、下山まで剥がれることはなく、下山後に角の一つが若干剥がれていたものの、かかとの保護に影響を与える程度ではなく、全体的には良好に貼り付いていました。
テープの角については、角を丸めたのにもかかわらず剥がれており、この保護テープの耐久性を更に増すためには、角の角度がなるべく鈍角になるようハサミで成形する必要があると思います。
安心のマメ・靴ずれブロック、まずまずの耐久性とコスパのネクスケア靴ずれ保護テープ、長時間使用に向かないネクスケア靴ずれ保護パッド
今回の実験結果について、マメ・靴ずれブロックの耐久性を10とした時の各商品の耐久性を十段階の数字で表してみました。(個人の使用感による数字です。)
耐久性
・バンドエイドマメ・靴ずれブロック 10
・ネクスケア靴ずれ保護テープ 8~9
・ネクスケア靴ずれ保護パッド 3以下
今回の実験では、バンドエイド マメ・靴ずれブロックの耐久性が際立っており、登山用の靴ずれ保護用品としては良く出来た商品だと改めて感じました。
ネクスケア靴ずれ保護テープについては、コスパに優れており、登山用の靴ずれ保護用品としての耐久性については、実用の範囲内だと感じました。
なお、条件にもよると思いますが、歩行時間が長い場合などには、剥がれにくくなるよう角を丸めるなどの工夫をした方がベターだと思います。
ネクスケア靴ずれ保護パッドかかと用については、残念ながら、登山用途などのシビアコンディションには向かない商品だと感じました。(過酷な摩擦が想定されない比較的短時間の歩行なら問題ないと思います。)
今回は、以上のような結果が出ましたが、どの商品であっても、貼り付ける時には皮膚が乾燥した状態で行う、登山中は、不用意に靴の中に浸水させないなどについて留意することが大切です。
また、耐久性に不安を感じた場合には、靴ずれ保護用品を貼り付けた上から、テーピングテープなどを貼り付けて補強を行うなども有効です。
アマゾン バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ5枚
楽天 バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ5枚
Yahoo バンドエイド マメ・靴ずれブロック レギュラーサイズ5枚
アマゾン スリーエム3M ネクスケア 靴ずれ保護テープ4.5M
楽天 スリーエム3M ネクスケア 靴ずれ保護テープ4.5M
Yahoo スリーエム3M ネクスケア 靴ずれ保護テープ4.5M
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