CATEGORY冬山
ニペソツの慰霊碑~ニペソツ山雪崩遭難事故とは
東大雪山系ニペソツ山(2013m)、天狗岳からの下りで、最低鞍部(1725コル)の少し手前にある小スペースに慰霊碑があるのをご存じの方は多いと思いますが、この遭難事故の詳細を知っている人は少ないと思います。慰霊碑に記載のある、昭和60年(1985年)9月16日、筆者はこの遭難事故の慰霊登山に参加しましたが、そのような関係で、この事故の詳細が書かれた事故報告書・追悼集「ニペソツにーニペソツに逝った友を偲んで…
那須スキー場高校山岳部雪崩遭難~事故を分析する
平成29年(2017年)3月27日午前8時43分ころ、栃木県の那須温泉ファミリースキー場のコース外において、登山合宿訓練中の高校生と教員が雪崩に巻き込まれ、8名が死亡、40名が重軽傷を負うという遭難事故が発生しました。この事故について、…
過去の遭難に学ぶー大雪山旭岳11名遭難 函館学芸大
過去に起きた遭難事故を検証していきます。 今回は、昭和37年(1962年)12月30日から1月1日にかけて、大雪山旭岳で北海道学芸大学函館分校(現北海道教育大学函館校)山岳部員11名が遭難し、リーダーを除くメンバー10名が死亡した事故を紹介します。 この遭難事故は、日本山岳遭難史上最大級と言われるわりには、一般的にはあまり知られておりません。 いわゆる「さんぱち豪雪」と言われる、昭和37年12月から昭和38年2月にかけての全国的な大雪被害に中で発生した遭難事故なのですが、昭和38年1月4日に発生した薬師岳愛知大学山岳部員遭難事故(13名死亡)の影に隠れる形となり、全国的にあまり大きく報道されなかったために、一般的な認知度が低いままとなっています。…
20年目で引退のプラブーツ スカルパベガ新旧比較!
かつて流行した冬山用の登山靴、プラスチックブーツは、下火になった現在でも一部の登山者に根強い人気があり、スカルパのベガは、現在でも新品が販売されています。 今回は、購入から20年目で寿命を迎えたスカルパベガと、新品で購入したスカルパベガを比較してみます。プラブーツは、プラスチック製の靴と暖かいインナーシューズの二重構造になっていて、防水性、保温性にとても優れています。 材質がプラスチックということで、使用後は汚れを落とし、乾燥さえさせておけば、メンテナンスはほぼ必要ありません。…
スノーシューのビンディングが壊れた!
先日登山中に、スノーシューのビンディング(バインディング)のウレタン部分が経年劣化でバラバラに崩壊してしまいました。 今回はビンディングの破損状況と応急処置、交換や修理について考えてみます。このスノーシューは14年前(平成18年、2006年)に購入した、「MSRライトニング」です。 2年前にベルト(ストラップ)が経年劣化で切れてしまったため、ベルトを交換して使用していました。交換したベルトは純正品ではなく、ホームセンターで買った荷締め用ベルトを代用しました。ところが…
懐かしい昭和の登山装備。登山用ゴーグル
冬山登山で強風や吹雪の時にゴーグルを着用しますが、30年以上前に冬山で使用されていたゴーグルは、現在主流になっているスキー用ゴーグルのような形とは違い、競泳用のゴーグルのようにレンズが左右に分かれているタイプが多く見ら…
古いスキーゴーグルのスポンジ交換!
冬山登山や山スキーにはゴーグルは必需品です。ゴーグルを長期間使用していると、スポンジが劣化して、ボロボロと剥がれてきます。スポンジが劣化してもほかのパーツはまだまだ使える場合がほとんどなので、ゴーグルを買い替えるのは…
冬山用手袋にテムレスは使えるのか?
「防寒テムレス」はゴム手袋ですが、透湿性があります。作業用ゴム手袋なので、登山メーカーのオーバーグローブに比べかなり安く、完全防水ということで、冬山登山やバックカントリーで使用する人も多いようです今回は、防寒テムレスを…
スノーシューのベルトが切れたら
ゴム製でできたスノーシューのベルトは経年劣化すると切れてしまいますので、定期的な交換が必要です。今回は、登山中にスノーシューのベルトが切れてしまったお話です。スノーシューのベルト(ストラップ)の交換時期は?スノーシュー…
冬山の滑落停止法とは?~素早く止めるのがミソ
雪山で滑落し、スピードがつくと何をやっても止まりません。滑落したらどのような方法でも良いので、少しでも早く止めなくてはなりません。今回は雪山での滑落停止法について考えてみます。滑落停止には様々な方法があり、技術書に書か…