11Apr
登山のロープワーク。船乗りが教えるロープの結び方その2
登山のロープワークの2回目です。
今回は、ロープ同士をつなぐ結び方を中心に説明します。
前回の「船乗りが教えるロープの結び方その1」はこちらです。
目次
・測鉛結び
てぐす結び(フィッシャーマンズノット)
釣り糸同士や、ロープ同士をつなぎ合わせる時の結び方です。強いテンションがかかると結び目が硬くなります。
お互いのロープに一重結びをするだけですが、結ぶ方向を間違えやすいので注意が必要です。正しく結ぶと下のような出来上がりになります。
二重てぐす結び(ダブルフィッシャーマンズノット)
てぐす結びの時に、ロープをふた巻きします。
ロープ同士の結合がさらに強力になるので信頼性の高い結び方です。
登山用ザイルを結合する場合に多く使用されています。こちらも強いテンションがかかると結び目が硬く締まります。
こちらも、ロープをふた巻きする方向を間違えやすいので注意が必要です。
シートベント
この結び方は、簡単で、結び目が硬く締まらないので、解きやすい結び方です。また、径の違うロープ同士でも比較的しっかりとつなぐことができます。
次に、覚えやすいシートベントの結び方を説明します。
まず、ロープを折り返して左手に持ち、人差し指を立てます。
輪の中にロープを下から通し、人差し指にかけます。
人差し指にかけたロープを大きく手前に回し、矢印のように輪の中を通します。
ロープを輪の中に通したら、人差し指を抜きます。
結び目を締めます。
ダブルシートベント
シートベントの結び目を二回まわし、さらに強くした結び方です。
シートベントと同じく、テンションがかかっても結び目が硬くならず、また径の違うロープ同士を結合させるのにも適しています。
写真では床に置いて説明していますが、前述のシートベントと同様に、人差し指を使って結ぶと便利です。
もう1回まわします。
本結び(リーフノット、真結び)
本結びは、ロープ同士をつなぐ最も簡単でよく知られている結び方です。
テンションがかかると、結び目が硬くなります。
測鉛結び
ほかにも呼び方があると思いますが、海上では測鉛(そくえん)結びと呼んでいます。
測鉛結びは、輪のあるもの同士をつなぐ結び方で、テンションをかけても結び目は締まらず、すぐに取り外すことができます。
例では便宜上カラビナを使用していますが、測鉛結びは輪が開かないもの同士をつなぐ時に使います。
次回の「登山のロープワーク。船乗りが教えるロープの結び方その3」では、覚えておくと便利な結び方、ロープワークの考え方や実戦での応用の仕方について説明します。