28Oct
「登山用の服装、登山靴などを持っていないが、とりあえず家にあるもので間に合うのか」についての質問を以下にまとめてみました。
初心者さんからのQ&A 19問
登山用のリュックサックがありません!
とりあえずリュックサックなら何でも良いと思います。
リュックサックには、登山用やそうでないものがあります。
登山用のものは、耐久性があり、加重を分散させたり、体にフィットするような工夫がされています。
登山用ではないリュックサックにはそのような工夫がされていない場合が多いと思いますが、低山など比較的短時間の登山では登山用のものを用意しなくても、とりあえずは大丈夫だと思います。
長時間の歩行や荷物が重い場合には、疲労度が大きくなりバランスも悪くなりますので、登山用のリュックサックを購入した方が良いと思います。
スニーカー(運動靴)で登山はできますか?
短時間であれば、とりあえず登山は可能です。
足に合うものであれば、低山を短時間歩く程度なら大丈夫だと思います。
登山中は平地では考えられないほど足への負荷や衝撃が続きます。
普段から歩きにくいとか、少しでも違和感がある靴は必ず登山中に靴ずれなどのトラブルを起こします。
足にぴったり合う、スニーカー、ランニングシューズなどがあれば、とりあえずそれを履きましょう。
だたし、登山道の状態によっては、お気に入りの靴が台無しになりますので、そのあたりは覚悟の上で登山に使用してください。
登山の頻度が多くなるのであれば、安いもので良いので、足に合うトレッキングシューズの購入を検討して下さい。
シャツや上着は何を着れば良いですか?
長袖で乾きの良いもの(木綿以外)が基本になります。
登山のシャツは、ポリエステルなどの化学繊維のもので伸縮性、吸汗性、速乾性、保温性があるものが適しています。
また、ケガや虫刺され、過度な日焼け防止のため、通常は長袖シャツを着用します。
長袖のスポーツ用シャツがあれば良いのですが、このようなシャツがない場合は、とりあえずは、化繊の速乾性Tシャツとジャージでも良いと思います。
登山用のシャツでないものは保温性が足りない場合が多いので、別にフリースやウインドブレーカーを持っていけば問題ないと思います。
ズボンはどのようなものが良いですか?
木綿以外で、伸縮性のあるものが良いと思います。
登山に適したズボンはポリエステルなどの化学繊維のもので伸縮性、吸汗性、速乾性、保温性があるものか、ウール製のものと言われています。
また、適さないものとして木綿製品が上げられますので、例えばジーンズなどは不向きといえます。
このように考えると、一般的に家にある服装としては、ジャージなどの運動着が当てはまると思います。
ジャケットなどの防寒対策って必要ですか?
防寒対策は必須です。
標高が100m高くなれば気温は約0.6℃下がりますし、登山口で風がなくても頂上では風が強いことがよくあります。
今まで汗をかいていたのに、頂上付近で急に体が冷えて来たりするものです。
そんな時のために、フリース1枚とウインドブレーカー1枚をリュックに入れておきます。
頂上などで、長く休んでいると汗冷えして体力を消耗してしまいますので、寒いなと思ったら、さっとウインドブレーカーやフリースを着るようにします。
着替えは必要ですか?
替えのTシャツ1枚は持って行きましょう。
替えのTシャツを1枚持って行くと、汗でびしょ濡れになり寒くなってしまった時などは非常に有効だと思います。
どこで着替えるんだという問題はありますが、夏山での低体温症はすべて衣類の濡れが原因です。
最近では、吸水、速乾、保温性に優れたシャツが出回るようになりました。
このようなシャツをお持ちであれば、まず登山中に着替えることはないと思いますが、下山後、家に着くまでの間、シャツが濡れていると不快ですし、汗冷えしてしまうのでやはり替えのTシャツ1枚は持って行きましょう。
雨具は折りたたみ傘とカッパ(上だけ)しか持ってない。
傘ではなく、安いカッパ上下を用意しましょう。
登山中に雨が降ればカッパ上下を着用します。傘は登山には適しません。
山では雨上がりや、早朝の草つゆで下半身がずぶ濡れになることもありますので、このような時にもカッパを着用することがあります。
とりあえずは、使い捨て用のカッパ(上着とズボンにわかれたのも)でも良いので用意します。
帽子は必要ですか?
かぶった方が良いと思います。
ほとんどの登山者は帽子をかぶっています。
帽子をかぶる理由は、障害物や日差しから頭部を保護したり、顔に流れる汗を吸収したりなどです。
帽子がないと登山ができないわけではありませんが、このような理由から、かぶった方が良いと思います。
帽子をかぶらず、バンダナやスカーフを頭に巻いている人などもいます。
帽子は風で飛んでしまうことがありますので、あごひもなどがあるものが良いでしょう。
汗拭きのタオルっていりますか?
必ず持参しましょう。
登山においてタオルは汗拭き、日よけ、怪我の処置など汎用性が高い持ち物なので必ず持参しましょう。
手袋ってしますか?
用意して下さい。
登山では木の枝をつかんだり、岩に手をかけたり、転んで手をつくことも考えられます。
軍手で十分ですので、初心者は特に手袋をした方が安全だと思います。
飲みものはペットボトルでいい?水筒持ってないんですが。
ペットボトルで十分です。
ただし、めったなことで破損はしませんが、水筒のように丈夫ではありませんので、落として岩の角にぶつけて穴が開いてしまったなどがないよう、気をつけて扱えば何の問題もありません。
季節やコースの長さにもよりますが、1.5L~3L程度は必要です。
登山頻度が高くなったときに水筒の購入を検討すればよいと思います。
昼食のお弁当はどんなものが良いですか?
おにぎりなどのコンパクトなものが適しています。
登山中はほとんどの場合、お昼を挟みますので、途中で昼食をとることになります。
昼食の内容ですが、基本的に山ではおにぎりと若干のおかずという組み合わせが適していて、普通のお弁当は不向きです。
風が強かったり、雨が降ってきた時に、お弁当は非常に食べづらいものです。
ですが、山でお弁当を広げるのも登山の楽しみのひとつだったりしますので、天気が良い時にはお弁当でも良いと思います。
お弁当のおかずは暑さでも腐りづらいものにしましょう。
おやつ持って行きたいんですが。
なんでも好きなものを持って行きましょう。
登山に適したおやつ(行動食といいます)として、飴やチョコレート、ビスケットなどがありますが、甘いものはすぐにエネルギーになりますので食べたい時にはどんどん食べて下さい。
登山に適さないおやつというのは特にありませんが、チョコレートは溶けやすいので注意が必要です。
山でおやつを食べるのも登山の楽しみのひとつです。
休憩中、おやつをよく食べている人ほど元気でバテないものです。
ポケットティッシュはいりますか?
必ず持って行って下さい。
鼻をかむこともありますし、ポケットティッシュは何かと必要になります。
それから、いくら入山前に用をたしても、登山中に催してしまうことは十分あり得ます。
それなりの量を持って行きましょう。
近年、山のトイレ問題が言われており、日本百名山など登山者が多い山を中心に携帯トイレの使用が推奨され、使用後の紙も持ちかえるのが常識化してきています。
いずれにせよ、ポケットティッシュは必要になりますので忘れないようにしましょう。
スマホのモバイルバッテリーはあった方がいいですか?
持って行くことをすすめます。
登山において、スマホは緊急時における通信機器ですので、重要な持ち物です。
位置情報もわかり、最近では地形図アプリも登場しました。
実際の山岳遭難ではスマホの電池切れが問題となったケースもありますので、モバイルバッテリーを持って行くほか、登山中は必要以外はなるべく電源を切るなど節電し、いざという時に備えます。
デジカメ持って行きたい。
持って行きましょう。
最近はスマホだけで写真を撮っている人も多くなりましたが、デジカメを持参している登山者はたくさんいます。
コンパクトタイプが多いですが、写真好きの人は一眼レフを持って行きます。
持参する時の注意点は水濡れや岩にぶつけたり、落としたりしないよう、工夫をして持参するようにします。
普段運動してないからすぐにバテそう・・・。
大丈夫です。
登山はスタミナが切れないよう、ゆっくりと歩くものです。
息が上がってしまうようなハイペースでは誰だってバテてしまいます。
また、登山パーティーはリーダーが一番体力のない人に合わせてペース配分を行うものです。
経験のあるリーダーと一緒に登る限りでは、バテてしまったとしても、きちんとサポートしてくれますので心配いりません。
ただし、普段から運動をしていないと下山した翌日は歩くのがつらいほどの筋肉痛が待っています。
山にトイレないけど途中で行きたくなったら?
トイレ事情について調べておきましょう。
最近は山で用をたすことが、はばかられる時代になりました。
かと言って、生理現象ですので、するなとも言えません。
なるべく、そうならないよう登山前に登山口から一番近いトイレを探しておいて、用をたしてから登山を開始するようにしましょう。
登山者が集中する山では環境に配慮して携帯トイレの使用を義務づけているところもあります。
入山前にあらかじめトイレ事情について調べておきましょう。
絆創膏とか救急セットいりますか?
簡単な救急セットは必要です。
怪我、虫刺されなどのために、簡単な救急セットは必要です。
ただし、山に慣れたパーティーに参加する場合は誰かが代表して救急セットを持っていくと思いますので、確認してみましょう。
誰かが救急セットを持って行く場合でも、体調に不安がある場合は、持病薬など自分に合ったものを用意する方が良いでしょう。