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革製登山靴を手入れしてみる

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革製登山靴を手入れしてみる

夏山シーズンが終わったら、登山靴をしっかり手入れして保管します。

今回は革製登山靴を手入れしてみましたので写真入りで説明します。

 

革製登山靴にはヌバック、裏革、銀面仕上げがある

革製登山靴には表革を毛羽立だせた「ヌバック」、表面がざらざらした「裏革」、表面がつるつるした表革の「銀面仕上げ」あります。

ヌバックと裏革の手入れ方法は同じですが、銀面仕上げは若干違います。

また、銀面仕上げでも経年使用で表面がざらついた登山靴はヌバックや裏革と同じ方法で手入れします。

今回手入れする登山靴はもともと銀面仕上げでしたが、経年使用で表面が毛羽立っていますので、ヌバックや裏革と同じ方法で手入れします。



手入れ方法

1 クリーニング

靴底の泥や小石を落とします。マイナスドライバーや千枚通しなどが便利ですが、雑にやるとソールを傷つけますので気をつけます。

靴ひもははずします。汚れがひどい場合は靴ひもは洗濯します。

靴の中敷きをはずし、靴の中の異物を取り除きます。靴の中が泥などで汚れていたら、濡れたウエスなどで適当に拭き取ります。

靴本体(アッパー)の汚れを落とします。汚れの度合いによりますが、比較的汚れが少ないのなら、濡れたウエスで何回か拭き取ります。

汚れがひどい場合は、たらいに浅く水を張って洗うか、あまりじゃぶじゃぶ水がかからない程度に水道水をかけてウエスや柔らかいブラシで擦ります。

それでも汚れが落ちない時には、専用のクリーニング剤(ニクワックス クリーニングジェル スポンジAなど)を使用します。


NIKWAX(ニクワックス) クリーニングジェル スポンジA EBE821 【洗剤】

 

2 防水と保革

クリーニングした時の水をさっと拭き取ります。

次にアッパー全体に防水スプレー(コロニル ワックスプルーフなど)をかけ、防水成分を浸透させたあと、保革油(コロンブス ミンクオイルなど)を塗ります。


Collonil(コロニル) ワックスプルーフ 250ml

[コロンブス] ミンクオイル 

保革には保革と防水の両方の効果があるタイプ(スノーシールやコロニル アウトドアアクティブレザーワックスなど)を使用しても良いでしょう。

SNO-シールワックス3.5オンスチューブ

COLLONIL(コロニル) アウトドアアクティブレザーワックス

今回は防水スプレーを切らしていたため、防水と保革効果がある「スノーシール」のみを使用しました。

本来は先に防水スプレーを浸透させてからスノーシールを塗った方が防水効果が高いのですが、スノーシールを塗っただけでも、それなりの防水効果があります。

保革油を塗り込んだあと、通常は表面に靴ブラシをかけて磨きますが、スノーシールは粘度が高いのでブラシはかけず、すり込むだけにしました。

スノーシールの場合、すり込んだあとにドライヤーの熱風をかけると成分が溶けて良く浸透しきれいに仕上がります。

3 乾燥

ゆっくり乾燥させます

カビが生えないよう、適度に通気性がある場所で保管します。

ビフォー

アフター

 

銀面仕上げの登山靴の場合はクリーニングのあとの手順が少し違います。

クリーニング後、ミンクオイルなどの保革効果しかないワックスを塗ったあとに、防水スプレーをします。

クリーニング後に保革・防水の両方の効果があるワックスを使用した場合は、ブラシで磨き上げるだけでも防水効果がでるため、更に防水スプレーをかける必要はありません。

 

糸の目止め剤

アッパーと靴底が糸で縫われている登山靴の例

写真のように、アッパーと靴底が糸で縫われている(出し縫いと呼ばれています)革製登山靴の場合、ミシン目に目止め剤(リキシームなど)を塗ります。

保革油を塗る場合は、ミシン目に近い場所に保革油を大量に塗ってはいけません。

アッパーとソールの連結が弱る原因になります。

目止め剤は段々擦れてなくなりますので、なくなったら新たに目止め剤を塗ります。


ELASTON(エラストン) 防水シーム剤 リキシーム 【日本正規品】

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プロフィール



初登山は雌阿寒岳。

学生時代に山岳部リーダーを経験し、阿寒、知床、大雪を中心に活動。

以来、北海道の山を舞台にオールシーズン単独行にこだわり続け30年。

現在は主に日高山脈をフィールドにしている山オタクのアマチュア登山者。



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