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登山用テントのまとめ~テントの選び方

登山装備 テント

登山用(山岳用)テントのまとめ~テントの選び方

泊を伴う登山では、確実に山小屋を利用できる環境がない限り、テントを携行し、幕営(テント泊)できる準備をしなければなりません。
今回は、登山用テントの選び方について簡単に説明します。




テントの種類

テントの種類を大きく分けると、一般のキャンプ用(ファミリー用)テントと、登山用(山岳用)テントがあります。

登山用テントは、フライシートを併用するダブルウォールテントと、テント本体だけで使用するシングルウォールテントに分かれます。

また、テントには、1人用、2人用、4,5人用などのサイズがあり、目的や予算に応じて選ぶことになります。

 

一般キャンプ用テントと登山用テント

一般キャンプ用テントの例

コールマンBCクロスドーム270 4~5人用
270×横270×高さ175cm重量10kg

アマゾン コールマン テント BCクロスドーム/270 2000038429
楽天   コールマン テント BCクロスドーム/270 2000038429

登山用テントの例

エスパース スーパーライト 4~5人用
縦210×横210×高さ141cm 重量2.69kg


楽天  エスパース スーパーライト 4-5人用(フライシート付)
yahoo エスパース スーパーライト 4-5人用(フライシート付)

一般のキャンプ用テントと、登山用テントの違いは、登山用テントの方が耐風性能に優れており、小型軽量化で構造が簡単という特徴があります。

登山用テントは、耐風性能に特化して設計されているため、床面積が狭く、天井が低いなど、キャンプ用と比べると居住性が悪いのも特徴です。

上記の例では、同じ4~5人用テントでも登山用テントの方が狭く、高さも低いことがわかります。

重量は、キャンプ用テントに比べると1/3以下です。

登山に使用するなら、必ず登山用のテントを選ぶようにします。

 

ダブルウォールテントとシングルウォールテント

ダブルウォールテントの例
エスパース・ソロ アルティメイト(1人用)
縦210×横100×高さ105cm 重量1.34kg 定価64,350円

楽天  エスパース・ソロ アルティメイト
yahoo エスパース・ソロ アルティメイト

エスパース・デュオ アルティメイト(2人用)
縦210×横130×高さ115cm 重量1.55kg 定価74,800円


アマゾン エスパース デュオ アルティメイト
楽天   エスパース デュオ アルティメイト

シングルウォールテントの例
エスパース Quest クエスト1(1人用)
縦210×横100
×高さ106cm 重量1.34kg 定価76,780円

楽天    エスパース Quest クエスト 1
yahoo 
エスパース Quest クエスト 1

エスパース Quest クエスト2(2人用)
縦210×横128×高さ115cm 重量1.48kg 定価81,400円


楽天  エスパース Quest クエスト2
yahoo エスパース Quest クエスト2

ダブルウォールテントは、ナイロンなどの普通素材のものが多く、テント本体の防水性や耐水性は低いので、フライシートを掛けて使用します。

シングルウォールテントは、透湿素材を使用しているものが多く、テント本体に防水性や耐水性があり、フライシートは掛けず、単体で使用できます。

ダブルウォールテントとシングルウォールテントには、それぞれ以下のような特徴があります。

ダブルウォールテント
・通気がしやすく、内壁に結露しづらい。(フライシートの内壁は結露する)
・フライシートとテントの間の空間(前室)があるので、物が置ける。
・シングルウォールテントに比べ、価格が安い傾向。
・シングルウォールテントに比べ、重量がややある。
・シングルウォールテントに比べ、テン場のスペースがやや必要。
・シングルウォールテントに比べ、設営、撤収にやや手間がかかる。
・冬山で使用する場合(冬用外張り、冬用内張りがオプションで使用できる場合)、シングルウォールテントよりやや防寒性能が良い。

シングルウォールテント
・通気がしにくく、内壁が結露しやすい。
・前室がない。(前室を作るためのハーフタイプのフライシートがオプションである場合がある)
・ダブルウォールテントに比べ、価格が高い傾向。
・ダブルウォールテントに比べ、重量がやや軽い。
・ダブルウォールテントに比べ、やや狭いスペースにテントが張れる。
・ダブルウォールテントに比べ、設営、撤収がスピーディー。
・冬山で使用する場合、ダブルウォールテントよりやや防寒性能が低い。

 

テントの選び方

まずは、パーティーの人数に見合った広さのテントを選ぶことになります。

大人数の場合は、テントサイトのスペースが問題になるので、なるべくテントの数は少なくなるような調整が必要です。

4人パーティーの場合、4人用テント1張りの場合と、2人用テント2張りを持って行く場合が考えられますが、4人用テント1張りの方がサイトのスペースが狭くて済みます。

単独行が多い人なら、1人用よりも、2人用テントの方が使い勝手が良いと思います。

2人用テントは1人用テントと重量的にあまり変わらず、単独行の時でも床面積が広く使えて快適ですし、2名パーティーになっても対応できるので便利です。

シングルウォールテントとダブルウォールテントについてですが、これについては、どちらが良い悪いとは一概には言えず、それぞれの特徴をよく理解した上で登山者が使いやすいと思う方を選ぶことになると思いますが、予算に余裕があって、軽量化にこだわるのならシングルウォールテントが良いと思いますし(最近ではダブルウォールテントでも軽量化が進み、シングルウォールテントとの重量差は少なくなっている)、費用を安く抑えたいという場合は、ダブルウォールテントの方が安く手に入る場合が多いと思います。

また、冬山に使用するテントについては、冬山専用のテントというものが別にあるわけではなく、シングルウォールテントの場合はオールシーズンに対応しているものが多く、ダブルウォールテントの場合は、別売りのオプション(冬用外張り、冬用内張りなど)を後付けして、防寒性を高めて冬山で使用するのが一般的です。

ダブルウォールテントを、オールシーズンで使用したい場合は、冬用外張り、冬用内張りの設定があるものを選ぶようにします。

グランドシートについて

最近では、オプションにグランドシートが設定されている場合を多く見受けます。

グランドシートの使用目的は、地面からの湿気を遮断したり、テントの床の生地を傷めないようにするなどですが、テン場の水はけが悪い場合や、雨が強い場合などに、雨水がグランドシートとテントの床の間に侵入することがあり、一旦雨水が入り込むと抜けづらく、テントの床に雨水がしみ込みやすくなることがあります。

テントの床の生地はけっこう丈夫に出来ているものが多く、特に床を手厚く保護する必要がないのであれば、グランドシートは必要ない場合の方が多いと思います。

次回は実際の登山で行うテントの張り方について説明していきます。






プロフィール

フリーランサー。元船員(航海士)
学生時代に山岳部チーフリーダーを経験し、阿寒、知床、大雪を中心に活動。
以来、北海道の山をオールシーズン、単独行にこだわり続け35年。
現在は主に日高山脈をフィールドにしている山オタクのライター。

※他サイトにおいて元山岳部部長を名乗る個人・団体が存在しますが、それらは当サイトとは一切関係ありませんのでご了承ください。



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