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元山岳部部長の登山講座

沢登りシューズ、地下足袋の選び方

沢登りシューズ、地下足袋の選び方

春になったらそろそろ沢登りの準備です。

今回は沢登りに使用する靴の選び方について説明します。

 

最強は地下足袋にわらじスタイルなのだが・・

今はほとんど見なくなった、地下足袋にわらじスタイル。

見かけなくなった理由は、職人さんがいなくなり、わらじがほとんど流通しなくなったということです。

わらじは消耗品です。

歩いている途中でちぎれて半分なくなっていたりします。

ですので、日帰りの沢登りでも予備を2足は持って行きます。

わらじは消耗品なのですが、とにかく滑らない!コケでぬめる沢床でも、岩でも、高巻きの悪路でも万能なフリクションを発揮してくれます。

しかし、売ってないのなら言ってもしかたありません。

見つけても1足1000円はします。ランニングコストがかかります。

PPロープでわらじを自作する人もいますが、ここではそれ以外の沢靴について説明していきます。



沢登りシューズ

スパイク地下足袋

マルゴ スパイク地下足袋 

[マルゴ] MARUGO スパイク10枚II型 黒

スパイク地下足袋はわらじには及びませんが、ぬめった沢床でも岩でも山道でも滑りません。(岩についてはやや滑りやすいという意見もありますが、全然効かないということはありません)

厚いゴム底に鉄のスパイクがたくさんついています。

耐久性もあり、足袋自体は5年以上経っても大丈夫です。

スパイクは荷の重さにもよりますが、沢登りなら10回くらい使用すれば、スパイクが摩耗し、沢登りでは使用できなくなります。

(スパイク地下足袋の使用限界については「沢登り。スパイク地下足袋の使用限界を検証した」を読んでみて下さい)

価格が3000円~5000円なので、高いとみるのか安いと見るのかですが、足袋は靴と違って靴ずれがおこらないという特徴がありますので、単純にサイズで選ぶことができます。

沢登りでスパイク地下足袋を使用している人に出会ったことはありませんが、とにかくよく効きますし、沢から尾根に取りついても登山靴に履き換えずにそのまま頂上まで歩くことも可能です。

 

フエルト地下足袋

マルゴ フェルト地下足袋

【 秀岳荘オリジナル 】フェルト付き地下タビ

フエルト地下足袋は底に厚いフエルトが貼ってあるものです。

わらじには及びませんが、水中では万能なフリクションを発揮します。

土や泥の道では滑りやすいこともあります。(フエルトに泥がついた状態で岩に足をかけると滑ります)

また、底があまり厚くないので長時間歩行や荷物が重いと、足の裏が痛くなってきます。

対策としては、わらじを併用するのが良いのですが、わらじの代わりにフエルトサンダルを併用する方法や、中敷きを入れるなどの方法があります。

価格は3000円~4000円です。

フエルトが擦り減って硬くなってきたらそろそろ使用限界です。(使用限界は一般的には沢登り10回程度です)

筆者のフエルト地下足袋は沢登りに約10回使用し、フエルトが少し硬くなってきていますが、あと数回は使えそうです。

 

フエルトサンダル

モンベル サワーサンダル

Amazon在庫切れ中(税込み4320円)

フエルトでできたわらじだと思って下さい。

ゴムの普通地下足袋、フエルト地下足袋、ネオプレーン製足袋など、比較的底が薄いものの上に着用して使用します。

足袋と併用することで底に厚みができ、足へのダメージが軽減されます。

わらじの代用品だと思ってまちがいありません。

 

沢登りシューズ(ウエルディングシューズ、ウエーディングシューズ)

キャラバン KR_3F WIDE(フエルト底)

 キャラバン KR_3 メンズ 

 

キャラバン KR_3R WIDE(ラバー底)

キャラバン(Caravan) KR 3R ブラック

ウエーディングシューズは底が厚く、足袋系にくらべるとクッションがあります。

足袋は底が減ったら使い捨てですが、ウエーディングシューズは底が減ったらソール交換ができるという利点があります。

底はフエルトのものと、ラバーのものに分かれます。

どちらを選ぶかは好みですが、フエルトはぬめりに比較的強く、岩場では滑ることがありますが、ラバー底はその逆でぬめりに弱く、岩場には強い傾向があります。

ですので、ルートによって、どちらが適しているのか決まると思います。

沢の中が多ければフエルト、高巻きや岩場の通過が多ければラバーという選択になると思います。

価格帯はどちらも1~2万円です。

 

靴下と脚絆(スパッツ)

沢登りでは脛の防護と靴や足袋の中に砂や小石が入らないよう脚絆をはめます。

脚絆には昔からある木綿製で伸縮できるようゴムがついたものと、ネオプレーンのものがあります。

足袋や沢シューズとのマッチングで決めると良いでしょう。

靴下は普通のもので構いませんが、ネオプレーン製の靴下は普通の靴下にくらべ足が冷えません。

ネオプレーン製靴下は厚みがあるので、沢靴や足袋は厚みの分、サイズを考慮しなければなりません。

足袋を履く場合の靴下は先割れか、指付きのものを選びましょう。

プロモンテ 沢用先割れウエットソックス(ネオプレーン製)

プロモンテ(PuroMonte)沢用先割れウェットソックス

 

丸五 長脚絆( 木綿製)

丸五 長脚絆マジック 黒

 

キャラバン  渓流 スパッツプロ2 (ネオプレーン製)

渓流(ケイリュウ) 渓流 スパッツプロ2 (ペア)

 

 まとめ

どの靴が良いかといえば、それぞれ一長一短です。

沢登りは技術でカバーするということを前提に選べば、本体価格とランニングコストで決まると思います。

ランニングコストを考えると、使い捨てですが、価格が安いスパイク地下足袋やフエルト地下足袋が一番安くなります。(交換サイクルは沢登り10回程度)

次にランニングコストが安くなるのは、ラバー底のウエーディングシューズ(ソール交換サイクルは沢登り30回程度、交換費用10000円前後)で、一番高くなるのはフエルト底のウエーディングシューズ(ソール交換サイクルは沢登り10回程度、交換費用6000円程度)になるでしょう。

※交換サイクルは一般的な目安です。使用の仕方によって差が出ます。

ウエーディングシューズのソール交換については、ソールを買って自分でソール交換を行う人もいて、この場合は当然、業者修理より安くなります。

また、ソール交換ができるといっても、そう何回もソール交換ができるというわけではなく、アッパーの傷み具合によっては、新品のシューズを買い直さなければならない場合もあるでしょう。

とりあえず沢登りを体験したい人向けには、フエルト地下足袋、スパイク地下足袋は値段的には手ごろだと思います。

プロフィール

フリーライター。元船員。
学生時代に山岳部リーダーを経験し、阿寒、知床、大雪を中心に活動。
以来、北海道の山をオールシーズン、単独行にこだわり続け30年。
現在は主に日高山脈をフィールドにしている山オタクのライター。



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