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元山岳部部長の登山講座

ザックを洗濯してみる。

ザックを洗濯してみる。

夏山シーズン中、一度もザックを洗えなかった人は、冬ごもりする前にザックのメンテナンスをしましょう。

今回はザックを洗濯してみたので、洗い方などについて説明します。




洗濯方法

ザックが汚れた場合、メーカーによっては洗濯(まる洗い)はNGで、中性洗剤で部分洗いするよう説明しているものや、まる洗いしてもOKと説明しているものなどまちまちです。

メーカーの説明どおりにするのが安全なのですが、ザックは夏山で1シーズンも使用すれば、泥や大量の汗で汚れて臭くなってしまいます。

メーカーの説明どおりなら、まる洗いがOKではないザックは、臭いまま使用し続けるということになってしまいます。

それでは快適じゃありませんので、筆者はまる洗いがNGザックでも、自己責任で洗濯するようにしています。

 

まず、ザックメーカーが推奨する洗濯方法は、どのメーカーもほとんど変わらず、以下のようになっています。

  • 1 ウエストベルト、フレームなど、ザックの分解できる部分をはずし、ファスナーは開放します。
  • 2 たらいなどにぬるま湯を入れ、中性洗剤を適量入れます。
  • 3 たらいに入れ、押し洗いします。
  • 4 水でよくすすぎ、陰干しします。乾燥したら組み立てます。

次に、筆者が行っている洗濯方法ですが、洗濯機を使用します

  • 1 ウエストベルト、フレームなど、ザックの分解できる部分をはずし、ファスナーは開放します。(フレームは洗いません)バックル類は洗濯時に暴れますので連結しておきます。※ザックによっては分解できないものや、フレームがないものもあります。

    背中部分のフレームを抜き取る(フレームの抜き方はザックによって様々です)

    フレームを抜いたらファスナーは開放、バックル類は連結。

  • 2 洗濯機に普通の洗濯洗剤を少なめに入れるか、中性洗剤を適量入れます。
  • 3 大きな洗濯ネットに入れ、洗濯水は多めにし、おしゃれ着モードなどの弱水流か、標準モードで洗い時間をやや短く(5分程度)設定する。すすぎはよく行う(水が透明になっているか確認する)
  • 大きな洗濯ネット

  • おしゃれ着モード又は標準モードで時間は短めに設定。脱水はしないか1分程度

  • 4 脱水はしないか、1分程度にし、陰干しします。乾燥したら組み立てます。
  • ザックが大きくて洗濯機に入らない場合は浴槽で押し洗いをします。(強く踏みつけません)

ポイント

洗濯機によるザック洗いは、強い水流で長時間洗ったり、脱水を長くすることでザックを傷める可能性があります。

また、洗剤の成分が残ると、生地や接着部分の劣化の原因になりますので、よくすすぐことが大切です。

一般的に手洗いが推奨され、洗濯機を使用しない理由はこのようなことです。

手洗いの方が安全と言えますが、ポイントを押さえていれば洗濯機によるザック洗いは簡単で手間がかかりません。

手洗いをしたとしても、ガンガン踏みつけたり、洗剤を濃くし過ぎたり、すすぎが悪ければザックを傷めてしまいます。

筆者は過去様々なメーカーのザックを洗濯機で洗っていますが、今までに問題が起きたことはありません。

ポイントを押さえていれば、手洗いでも、洗濯機でも可能ですが、どうしても心配な人は手洗いが無難でしょう。






プロフィール

フリーランサー。元船員(航海士)
学生時代に山岳部チーフリーダーを経験し、阿寒、知床、大雪を中心に活動。
以来、北海道の山をオールシーズン、単独行にこだわり続け35年。
現在は主に日高山脈をフィールドにしている山オタクのライター。

※他サイトにおいて元山岳部部長を名乗る個人・団体が存在しますが、それらは当サイトとは一切関係ありませんのでご了承ください。



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