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元山岳部部長の登山講座

登山靴のソール交換をしてみた

登山靴のソール交換をしてみた

約10年使用している革製軽登山靴のソール交換をしました。

ソール交換はこれで3回目になります。

来シーズン中には交換が必要な状態になると予測し、今のうちにソール交換をしようと業者を探しました。

いつもは、「札幌秀岳荘」さんに依頼していましたが、今回はネットを利用して埼玉の「靴修理大好き工房ナカダ商会」さんに修理を依頼してみました。




登山靴のソール交換とは?

登山靴のソール(アウトソール)は段々減ってきますので、靴を買い替えるか定期的にソール交換を行います。

登山靴はメーカーや種類によってソール交換が可能なモデルと出来ないモデルがあります。

傾向として、重登山靴のほとんどはソール交換が可能ですが、軽登山靴、トレッキングシューズでは物によってソール交換不可となっているものもありますので、登山靴の購入時には確認が必要です。

ですが、修理業者によってはソール交換不可となっている靴でも、きれいに修理してくれるところもありますので、古くなったお気に入りの登山靴は廃棄せずに修理屋さんに相談することをおすすめします。

ソール交換は基本、アウトソールを剥がして、新しいソールを接着剤で貼り付けてもらうのですが、ミッドソール(靴本体とアウトソールの中間にサンドイッチされているソール)が割れていたりするとミッドソールの交換も行わなければなりません。

 

今回のソール交換は3回目なのですが、前2回は「札幌秀岳荘」に依頼していました。

以前から秀岳荘さんではミッドソールの交換はできず、アウトソールの交換のみと説明されていました。(修理代は10000円程度です)

そろそろミッドソールが破損してくるころではないかと思い、今回はミッドソール交換や様々な状態の靴修理に対応しているという「靴修理大好き工房」さんにメールで相談してみました

靴修理大好き工房HPを見ると、かなりひどい状態の靴でもきれいに直してしまうようです。

 

修理依頼~ネットで超簡単。写真で診断、メールで素早い回答

メールで修理依頼

ネットで修理依頼するのははじめてでしたが、びっくりするほど簡単でした。

まず、靴の状態を3方向から写真を撮り、メールフォームに添付して、依頼内容を書きます。

こんな感じでデジカメを撮り、メールに添付。

依頼内容は、「この靴の純正ソールは軽登山靴用の溝が浅いビブラムソールなのですが、できれば重登山靴用の溝が深いソール(ビブラム1149か1230)に交換可能かどうか」について尋ねました。(ビブラムソールの型番については靴修理大好き工房HPに詳しく書いています)

回答はその日の夕方に来ました。

画像診断では修理可能で、どちらのソールも交換できるとのこと。

なお、現物をみて、ミッドソールが割れていた場合はアウトソール、ミッドソール両方の交換が必要とのことで、それぞれの見積もりも書いてありました。

修理依頼書をダウンロード、集荷依頼

HPから修理依頼書をダウンロードしてプリントし、依頼内容を書きます。

次にHPから集荷サービスを依頼します。(会員登録が必要です)

修理代金が10000円以上は往復の送料がなんと無料です。

ほとんどのソール交換は10000円以上かかりますので送料の心配はいらないでしょう。

佐川ドライバーが記入された着払い伝表を持って指定時間にやってきますので、適当な段ボールに登山靴(中敷きは取ります)と修理依頼書を入れ、ガムテープでフタをしてポンと渡すだけでした。

当然ですが登山靴は清掃しておきます。

現物確認後、修理内容確認メールが来る

登山靴があちらに届いた翌日に修理内容の確認メールが来ました。

現物を見ての最終的な修理見積もりと納品予定です。

どうやらミッドソールが割れていたようで、

  • ソール交換(ビブラム1149)11000円
  • ミッドソール交換3000円
  • 合計14000円+税

これでよければ修理に取りかかるとのことでしたので(納品は3~4週間)、さっそくGOサインのメールを返信です。

ここまで、修理依頼から4日です。

対応が早く、良い業者という印象です。

修理完了のメール、納品

修理に取りかかってから19日後に修理完了、発送のメールがきました。

予定どおり約3週間です。

靴の損傷状況がどんな感じだったのか、ほかに損傷はなかったのかメールで質問してみましたが、その日の夕方に返信が来ました。

やはり、ミッドソールが割れていて、出し糸(靴の外周にある白い糸)が切れていたとのこと。

次回はアウトソール交換だけで問題ないと思いますとの回答でした。

ビフォー

アフター

ビフォー

アフター

ビフォー

アフター

きれいに直った登山靴が到着。

いつもそうですが、登山靴を修理に出し、生まれ変わって帰って来るのは何とも言えない嬉しさです。

早く山に行きたくなります。

写真を見てわかるとおり、ソールはごっつい重登山靴用(ビブラム1149)がきれいに付いていて、見た目も強そうになりました。

この登山靴は革製の軽登山靴です。ですが重登山靴用のソールをつけても問題ないようです。

靴はやや重たくなりましたが、重い荷物を背負っても分厚いソールが足への負担を軽減してくれるだろうし、溝が深い分、ソール交換の間隔も長くなるので経済的です。

今まで、こういうカスタマイズは出来ないと思っていたのですが、今どきはいろいろな業者がいるものです。

なお、軽く保革油を塗ったまま修理依頼したのですが、帰ってきたら保革油はきれいに拭き取られていました。

修理の時に油分は余計なのでしょう。次回からは清掃後はスッピンで修理に出した方が良さそうです。

今回利用した「靴修理大好き工房ナカダ商会」さん。

良い仕事をしてくれる、優良な業者さんです。

※追記:山岳会の知り合いが登山靴のソール交換をしたいということで、靴修理大好き工房を紹介したのですが、希望したソールと違う型番のソールが付いて納品されるという事故がおこりました。

向こうのミスということで、無償で再交換となりましたがこんなこともあるようです。






プロフィール

フリーランサー。元船員(航海士)
学生時代に山岳部チーフリーダーを経験し、阿寒、知床、大雪を中心に活動。
以来、北海道の山をオールシーズン、単独行にこだわり続け35年。
現在は主に日高山脈をフィールドにしている山オタクのライター。

※他サイトにおいて元山岳部部長を名乗る個人・団体が存在しますが、それらは当サイトとは一切関係ありませんのでご了承ください。



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