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元山岳部部長の登山講座

熊よけスプレーのホルダーを自作してみる

熊よけスプレーのホルダーを自作してみる

ゴールデンウイークも終わり、いよいよ本格的夏山シーズンの到来です。

昨年はヒグマと3回も遭遇してしまったこともあり、春のバーゲンで市販品で最強の威力を誇る熊よけスプレー、カウンターアソールトストロンガーCA290を購入しました。

おニューのカウンターアソールトストロンガー

7年ぶりの購入

外観もスペックも7年前と変わらず

有効期限も長く製造は最近のものでラッキー!

今まで使っていたお古の熊よけスプレーは、ホルダーと一緒に登山クラブの新人さんに譲ったので、ホルダーも新しいものが必要になりましたが、スプレー本体が1万円以上する上に専用ホルダーが3000円程度しますので、結構な出費になります。

そこで、専用ホルダーが自作できないものだろうか?ということで早速作ってみることにしました。







材料を用意する

今まで使用していたのは、カウンターアソールトの輸入会社アウトバックが販売しているカウンターアソールト専用バックルホルスターです。

クマよけスプレーのカウンターアソールトのホルスター

専用バックルホルスターBHB2

カウンターアソールト 専用バックルホルスター

アウトバックからは、このほかにフタがベルクロ式のホルスターも販売されていますが、藪こぎなどハードな環境で使用したいのなら上記のようなフタがバックル式のものの方が誤射防止などの観点から信頼性が高いと言えます。

ベルクロ式専用ホルスターBH2

カウンターアソールト 専用ホルスター

今回は、バックル式ホルスターを参考にして自作してみることにします。

用意する材料は、以下のとおりです。

もう使わなくなくなったナイロン製ベルト、プラスチック製のバックル、適当なナイロンベルトの切れはし(太いのと細いの)、ベルクロテープ(マジックテープ)、雑用カラビナ、これらを使用してホルダーを作成してみます。

 

丈夫な縫い針も必要

ナイロンベルト類は厚みのあるものは結構硬く、普通の針では通すのが難しいので、帆布やテント生地の補修などに使われる丈夫な針が必要です。

登山を長く続ける方なら、このような針はザックやテント、その他の装備品の修繕に役立ちますので、1本買っておいても良いと思います。

帆差針 先丸 キャンバス、帆布などの極厚地用補修針



作成手順

まずは外枠を作る

まずは、ホルダーの外周部分を作ります。

カウンターアソールトの寸法に合うよう注意しながら厚いナイロンベルトを切ってバックルを縫い合わせます。

ナイロンベルトは後で調整が効くよう、多少長めにします。

ナイロンベルトの長さを計りバックルを通す

あとは縫い付けるだけ

ホルダーの原形ができる

今回は家にあったズボンの古いベルトと、捨てずにとっておいた古いザックに付いていたバックルを使用しましたが、ホームセンターに行けば下のような作業ベルトが売っていますので、これを利用して外枠を作ることも出来そうです。

作業用ベルト

誤発射防止措置

アウトバック社製の専用ホルスターには誤発射防止用のガードが付いていて、誤ってトリガーが押されないよう工夫されています。

この誤発射防止用のトリガーガードを取付けてみます。

この作業は少々面倒でしたが、長年ヤブこぎで使用してきたアウトバック社製専用ホルスターはフタが開いたり、不意にトリガーが押されたりしたことが一度もありませんでしたので、この構造は是非ともマネしたいところです。

寸法を計り、ナイロンベルトを台形に切る

スプレーのトリガーに合わせてみる

うまく縫い付けられた

仕上げ

外枠とトリガーガードが完成したら、スプレーがサクッと入るよう薄いナイロンベルトのはぎれを利用して収納部分を縫い付けます。

上下にナイロンベルトのループ2本を縫い付けただけではスプレーの出し入れがスムーズに行きませんでしたので、縦に3本ナイロンベルトを追加で縫い付けたところ、スプレーの出し入れはスムーズになりました。

ナイロンベルトのループを上下2本と縦に3本縫い付ける

アウトバック社製の物は、収納部分が筒型の布で作られています。

クマよけスプレーのカウンターアソールトのホルスター

アウトバック社製専用ホルスターBHB2

適当な布があれば、この方がスプレーの出し入れはさらにスムーズになります。



ザックのショルダーベルトに装着できるようベルクロとカラビナを付ける

最後にザックのショルダーベルトにホルダーを取り付けられるよう、ホルダーの背面に100均で買ったベルクロテープを縫い付けます。

ホルダー上部には脱落防止用のループを縫い付け、カラビナを付けて完成です。

ベルクロテープとカラビナループを取り付ける

この加工は、ホルダーをショルダーベルトに付けるための加工なので、ホルダーを腰に付けたい方は、別途ベルト通しを外枠に縫い付ける必要があります。

ザックに付けてみる

トリガーガードもぴったり

バックルの開閉もスムーズ

自作した場合の費用対効果は?

さて、まずまずの完成度で満足のいくホルダーが完成しましたが、自作の手間と費用を考えてみます。

今回は家にあった、廃材で作成したので、ほぼ無料で作ることができました。

作成時間は約6時間です。

ホルダーの構造上、一番の核になるのは外枠に使用したベルトとバックルです。

ホームセンターに行けばこの程度の作業用ベルトなら1000円程度で売っています。

収納部分にはナイロンベルトのはぎれを使用しましたが、この部分は布であればなんでも良いと思います。

雨で濡れることを考えればナイロンなどの乾きやすい材質が良いと思います。

専用の針を購入したりすることを考えると、今回のようなホルダーを自作した場合、最低でも1500円程度はかかりそうです。

市販品を買うと3000円以上はかかってしまいますので、作った方が安く上がることは間違いないのですが、作るのは簡単とまでは言えず、厚い布に針を通す作業はけっこう力がいります。

まあ、自作してみたければ可能ですよということで、労力を考えれば買ってしまった方が良いのではないかと思います。

ただし、アウトバック社製のホルダーは腰に装着することは出来ても、ザックのショルダーベルトには装着できませんので、ショルダーベルトに装着したい場合は、別途、カスタマイズが必要になります。(詳しくは「熊よけスプレー~ホルダーの取付位置は?」を読んでみて下さい)

おすすめというわけではありませんが、ホルダーの自作に興味がある方がいれば、参考にしてみて下さい。






プロフィール

フリーライター。元船員、航海士。
学生時代に山岳部リーダーを経験し、阿寒、知床、大雪を中心に活動。
以来、北海道の山をオールシーズン、単独行にこだわり続け35年。
現在は主に日高山脈をフィールドにしている山オタクのライター。

※他サイトにおいて元山岳部部長を名乗る個人・団体が存在しますが、それらは当サイトとは一切関係ありませんのでご了承ください。



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